指を一周する結婚指輪の意味

世の中が便利になり、新しいものが次々に登場する現代において、月日が過ぎても色褪せないものがあるでしょうか?

たとえば携帯電話を例にあげてみましょう。かつて高度経済成長時代と言われていた昭和中期において、携帯電話はそれほど普及していませんでした。通話料や維持費が高く、その大きさといえば肩からショルダーバッグのように架けて、持ち歩かなければならいという日常生活にあまりそぐわないものでした。

ところが、いつでもすぐに電話ができる、公衆電話で電話をするときのように並んで待たなくても良いという便利な点が重宝されて、携帯電話は改良され、徐々に小型化していきます。新機種がどんどん発売され、ユーザーは生活必需品の一部として、より便利になった新機種を求めるようになりました。

そして、今では、携帯電話に小型のパソコンが搭載されたようなスマートフォンの普及で、買い替え需要は更に高まります。使い古された携帯電話は、戸棚の奥へと引退します。

高級な装飾品であるダイヤの指輪さえデザインが古くなったとか、少し輝きがくすんできたという理由で宝石箱の奥に埋もれてしまうような時代です。

このように物があふれる時代の中で、結婚指輪はどうでしょうか?

日々身に付けているものですから、デザインは派手ではないし、毎日の仕事や家事をこなすことで表面の輝きがくすむ場合もあります。と言って汚れたから交換するということはありませんね。

結婚指輪は、二人で人生を共に歩むという誓いの指輪です。薬指をグルリと巻くように輝く木目金の手作りの結婚指輪は、私達がお二人の幸せのために巻きつけた赤い糸だと信じています。