世界にリスペクトされる:輪島塗

海外に行くと日本人が思う以上に日本製品に対する好評価を、実感することがあります。

ごく身近なお話で申し訳ないのですが、フランスのパリに住む知人に「今度パリに行く時に何がおみやげいいか?」と尋ねたことがありました。その答えにちょっとびっくりしました。と言うのもその知人の答えが「資生堂のシャンプー」だったのです。驚きつつ「それでいいのか?もっといいモノをリクエストしても大丈夫。」と問いなおしましたが、「ダイジョウブ」とのこと。聞けば、「他のフランスの友人であってもこのブランドのシャンプーをおみやげとして貰えば、きっと嬉しいはず。」との答えでした。これが何を意味するかというと、日本製のごく一般的な日用品であるシャンプーではありますが、少なくともパリの人達が愛しているということは、ほぼ日本のモノ作りを評価しているということに繋がるのでないでしょうか。

パリつながりということになりますが、日本人も大好きなフランスの高級ブランドであるルイ・ヴィトンのロゴは、日本の家紋から発想したものです。どこからか「短絡的に闇雲な日本贔屓の偏った考えだ。」という声も聞こえてきそうですが、日本を評価している事実があるということは、手作りのものに関わっている人間として素直に嬉しいのです。100%の自画自賛ですが、木目金の結婚指輪の価値は、押して図るべし(この事実を根拠にして考えれば簡単にわかる。)です。

石川県輪島市は、街として世界にリスペクトされています。手作りの艶のある朱や漆黒の漆工芸品を見るため、わずか人口3万人の街に世界中から観光客が訪れています。更にアメリカのシューズブランドであるCONVERSEは、漆の光沢をイメージしたレザー素材が使用された「オールスターワジマ」というスニーカーまで発売しています。かのメガロポリスであるトキョーよりも先にブランド化されるとは、素晴らしいではありませんか。